●芳しき都、フフホト

 予想をはるかに上回る大都市&交通社会。未来を感じさせる街フフホト!だが自分の足で街を歩いてみると、印象が結構違う。

 …とにかく汚いのだ。どこもかしこも。この街の衛生的なモラルって一体どうなってるんだろう。実は、後で北京市内を歩いた時にも全く同じことを感じた。また、中国の他の都市や、サンフランシスコのチャイナタウンを旅した知人達の話しも同様だった。ならば漢民族の都市が汚いのかというと、そうでもないらしく、現にウランバートル市内だって似たようなものだった。

 市内の幹線道路であれ、ちょっと細い路地であれ、(そして残念ながら後日訪れた草原地帯の道路でさえも)ゴミのポイ捨ては日常的に行なわれているようだ。(むろん日本でもポイ捨てはひどいものだから、偉そうなことは言えないが、どうも本質的に違いがあるように思える。人口当たりのゴミポイ捨て量はハッキリ違うんじゃないだろうか。幻想かなぁ。)そして都市では人口が多い分、捨てられたビニール袋、ペットボトル、空き缶、生ゴミなど、ものすごい量がそのままになっている。しかも生ゴミの臭いが立ちションほかの臭いとブレンドされて、かなりひどい。さらに、経済成長期を物語る市内いたるところの工事現場からは、有機溶剤系の非常にケミカルな臭いがダイレクトに流れ出している。これらが渾然一体となったその芳しさときたら・・・。正直息を止めて街を歩いたことも少なくなかった。

 また、もう一つ気になったのが道行く人々の「カーッ、プッ!」という痰を吐く音だ。しかも外の道路だけでなく、大きな建物のローカなどでも行なわれていた。日本にもいるよ、そういうオジさんたち。でもこれほど多くはない。フフホトでは老若男女(さすがに女性は少ないが)、金持ち貧乏人、教育を受けているかどうかに関わらず、わりとみな「普通に」やっているようだった。

 ついでに、フフホト市内のトイレ事情。これは、もう、書けない。ちなみに、旅を通じて、唯一「都市のトイレ」としてぽん田中先生から合格を貰えたのは、帰国直前に訪れた北京の「国家一級レストラン」のトイレだけだった。おめでとう、レストラン大三元!

 ふと、ゴビを思い出す。いただいた馬乳酒に、多少砂埃や藁屑が入っていたこともあったが、まったく不快に感じることはなかった。トイレ事情でもそう。都市のトイレは最低の気分になるが、草原のトイレは最高だ。草原はキレイだ。清潔だ。非常に気持ちが良い。ああ早く草原に行きたい!

 というわけで、記念すべきフフホトでの最初の買い物は、雑貨屋で一個の石鹸、ということになったのだった。良い子のみんなは、外から帰ったらうがいと手洗い。

 

 

 

 

 


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嵯峨治彦
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