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3/17(金) 東京

 「タルバガン ライブ in ミノトール2 ゲスト 吉川忠英」

 吉川忠英さんといえば、言わずと知れたギタリスト。ソロ活動の他、数多くのアーティストのレコーディングにも参加し、日本のポップスを支える重要なアーティストである。なぜ、タルバガンのライブに忠英さんなのか!?

 1997年8月、都内某スタジオ。アルバム「スユアの波/松任谷由実」のレコーディングに「喉歌」で参加していた僕は、同じ日にスタジオ入りしていたギタリストの吉川忠英さんと出会った。ギターの音入れの合間、喉歌に並々ならぬ関心を示していた忠英さんに、僕は喉歌の基本的な発声法をご紹介した。

 実はその後、忠英さんは、ずっと喉歌の練習を続けていたらしい。そればかりか、喉歌の伝わる草原のイメージから「草原の音」というオリジナル作品を作曲。ライブでは自ら喉歌のパートも担当し、倍音を響かせていたのだった。

 1999年1月、NHKの音楽番組(注1)の仕事で、忠英さんが北海道にやって来た。僕もその番組に出演することになっていたので、公開収録の会場で1年半ぶりの再会を果たした。楽屋では、喉歌談義のほか、忠英さんのギターを間近で聴かせて頂いたり(注2)、ギターとモリン・ホール(馬頭琴)のセッションをしたり。。。忠英さんからは、いつか一緒にライブでも、と非常にありがたい言葉も頂いた。

 番組の本番では、「草原の音」が大勢のメンバーで演奏された。忠英さんの歌とギターに、大橋純子さん、白鳥英美子さんがコーラスで参加。さらに北海道在住のアーティストとして、扇柳徹さん(バウロン)(注3)、工藤哲治さん(フレットレスベース)と共に、僕も喉歌とドシプルール(トゥバの撥弦楽器)でこの曲に加わった。

 そして、2000年3月、忠英さんのご好意で遂に「ミノトール2(注4)」でのライブが決定した。今回は、僕と一緒に喉歌デュオ「タルバガン」をやっている等々力政彦も参加してくれる。忠英さんもスペシャル・ゲストして登場。「草原の音」ほか、セッションも繰り広げられるだろう。

 アジア中央部の音楽文化は現在進行形で日本に伝来しているが、その状況を象徴するライブになることは間違いない。というわけで

 『タルバガン ライブ in ミノトール2
スペシャルゲスト=吉川忠英』

にご期待下さい。

 忠英さんの公式サイトもチェック。


(注1)「NHKの音楽番組」
 NHK札幌放送局が制作する「音楽大陸北海道」の第3回目。好評の音楽番組シリーズで、北海道ゆかりの音楽を紹介。招聘アーティストと北海道在住のアーティストとのコラボレーションも魅力。ちなみに嵯峨は、このシリーズの第1回目にも参加し、モリン・ホールと喉歌で、民謡歌手の山本裕美子さんと「十勝馬唄」を共演した。さらに、南こうせつさんの「神田川」のフィドル・パートをモリン・ホールで演奏したり、番組のエンディングで「知床旅情」を合唱したりと果敢な挑戦も試みた。
 この番組は北海道ローカルとして作られたが、その後、深夜放送やBSで全国放映もされたので、当時は全国各地から目撃情報(「嵯峨君、知床でマイク離してたでしょ」ほか)が届いた。
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(注2)「忠英さんのギター」
 実は、嵯峨は20年来のナイアガラ・ファン。不朽の名作「ロング・バケイション/大滝詠一」に忠英さんが参加してることはもちろん知っていた。楽屋でナイアガラの話になったとき、忠英さんが「スピーチ・バルーン」のギターを目の前で弾いてくれた瞬間、嵯峨は感激でぶっ飛んだ。以上、ナイアガラ系自慢話でした。
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(注3)「バウロン」
 アイルランドの片面太鼓。ボーランとも。
 ちなみに扇柳徹さんは、札幌を拠点に活躍するケルティック風味アンサンブル「
HARD TO FIND」のメンバー。HTFは「音楽大陸北海道」の第2回目にル・クプルらと共に出演している。【本文へ】

(注4)「ミノトール2」
 食事もできるライブハウス。ちょっと早めにいらして、ライブの前においしい夕食をどうぞ。
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のどうたの会事務局 e-mail: nodo@ma4.seikyou.ne.jp